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けんたがキンモクセイについて書いていたのを見て、絶対俺の方がキンモクセイ好きやぞ、と思ったので、負けじとその思いの丈を綴ります。 プルースト現象というのがありますね。「失われた時をもとめて」に出てくる、紅茶にマドレーヌを浸した匂いを嗅ぐと、幼年時代の記憶がありありと想起されたという、アレ。この現象は本来、偶然に生起するものやけど、僕にとって金木犀は、卒業アルバムにも匹敵するくらいの確かな記憶の想起を促す材料だ。そしてそれがカバーする範囲は、卒業アルバムの示唆する記憶の量をはるかに越えている。物心ついたときから、家の前には金木犀の並木道があって、運動会の練習が本格的に始まる時期になると、それが一斉に開花した。花は小さくて、開花に気付くのは、いつも目よりも鼻が先だった。その匂いはプールの名残惜しさを拭って、誕生日プレゼントへの淡い期待を膨らませた。金木犀が咲いている時期は、毎朝うきうきしていた。その並木道が、全部自分のものだと思っていた。鼻を花にくっつけて、しんどくなるまでその香りを嗅いでいた。いや香りを「食べていた」と言った方がしっくりくる感じ。金木犀の呼び覚ます記憶から、具体的なエピソードが連鎖的に想起されて、脳内が金木犀の香りで満たされる。「匂い」という字は、金木犀のためにあるのだと確信しているし、これ以上僕の嗅脳を刺激する匂いを探すのは難しい。 あ、こんなこと書いたけど、感傷に浸りたいとかじゃなくて、ほんと単純に好きなのです。今も、部屋にポキッと折って、金木犀を置いてます。花を愛でる習慣なんか一切無いけど、金木犀だけは特別。
by kntr_inmt
| 2007-10-13 01:35
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